【新型コロナウイルス感染防止のために】
新型コロナウイルス感染拡大に伴い、心肺蘇生法を行う際にも、感染防止のために以下の点に注意しながら行ってください。
①自分自身もしっかりマスクを着用しましょう。
②意識、呼吸を確認する際は倒れている人の顔と自分の顔を近づけ過ぎないようにしましょう。
③エアロゾル(※)の飛散を防ぐために、胸骨圧迫を開始する前にハンカチ、タオル、マスクなどがあれば、倒れている人の鼻と口を覆うようにかぶせましょう。
※ウイルスなどを含む微粒子
④応急手当を行う方が複数人いる場合は、部屋の窓を開けるなどし、室内の喚起を行いましょう。
●倒れている人が成人の場合
胸骨圧迫のみを行い、人工呼吸は行わないでください。
●倒れている人が小児の場合
人工呼吸の訓練を受けており、人工呼吸の意思がある場合は、胸骨圧迫に加えて人工呼吸を行ってください。その際、人工呼吸用の感染防護具(一方向弁付きの感防止用シートあるいは人工呼吸用マスクなど)があれば使用してください。
●救急隊に引き継いだ後にすること
①鼻と口にかぶせたハンカチ、タオル、マスクなどは、直接触れないようにして廃棄しましょう。
②石けんと流水で、手と顔をしっかりと洗い、うがいをしましょう。
(1)肩をたたきながら声をかける
(2)反応がなかったら、大声で助けを求め、119番通報とAED搬送を依頼
(3)呼吸を確認する
(4)普段どおりの呼吸がなかったら、すぐに胸骨圧迫を30回行う
(5)胸骨圧迫の後、人工呼吸を2回行う(※)
※大人の場合は胸骨圧迫のみを行い、人工呼吸は行わないでください。
※倒れている人が小児の場合で、人工呼吸を行う意思がある場合のみ行ってください。
胸が上手く上がらない場合でも、吹き込みは2回までとし、すぐに胸骨圧迫を再開してください。
胸骨圧迫30回と人工呼吸2回を繰り返して行います。
▼次のような場合で、人工呼吸が行えないときは胸骨圧迫を続けます。
・口対口の人工呼吸がためらわれる場合
・一方向弁付人工呼吸用具がない場合
・血液や嘔吐物などにより感染危険がある場合
・新型コロナウイルス感染の疑いがある場合
感染防止の観点から、簡易型の感染防護具等(※)を使用したほうがより安全です。
※一方向弁付きの感染防止シートあるいは人工呼吸用マスク
心肺蘇生のまとめ
胸骨圧迫
位置:胸の真ん中(目安は胸骨の下半分)
方法:両手(体格によっては片手)
深さ:(成人の場合)約5cm
(小児の場合)胸の厚さの3分の1
テンポ:100~120回/分
人工呼吸
量 :軽く胸が上がる程度
時間:約1秒
回数:2回
胸骨圧迫と人工呼吸の組み合わせは30:2
応急手当の方法は、さまざまな研究や検証を重ね、原則5年に一度、より良い方法へ改正されています。新たな応急手当の方法は、それまでの方法を否定するものではありません。大切なことは、目の前に倒れている人を救うために「いま自分ができることを行う」ことです。緊急の事態に遭遇したときに適切な応急手当ができるように、日ごろから応急手当を学び、身につけましょう。